フラット35の融資枠が住宅価格の9割に引き下げ。足りない場合どうする?【今週の住活トピック】 | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
2012年2月28日(火)
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住宅ジャーナリスト
全期間固定型ローン「フラット35」が、4月から住宅価格の9割までの融資枠に引き下げられる。つまり、フラット35を借りるなら、住宅価格の1割を別途用意しなければならなくなる。さて 、どういった方法が考えられるのだろうか?
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■4月以降にフラット35を借りる場合、15%の自己資金が必要?
既に【今週の住活トピック】で報じたように、住宅金融支援機構と民間金融機関との提携ローンで、全期間固定金利(借入期間が20年以下と21年以上35年以下で金利が異なる)の「フラット35」が4月から制度変更され、一部を除き、融資枠が住宅価格または建設費の9割に引き下げられる。(制度変更の詳細は【今週の住活トピック】3月までが有利!住宅ローン「フラット35」が4月から制度変更 を参照)住宅を購入する場合は、住宅価格の支払いに加えて、各種の税金や手数料などの諸費用も用意しなければならない。諸費用の額は、仲介手数料の有無など物件によっても異なるが、5%と想定した場合、4月以降にフラット35を借りるなら住宅価格の15%を自己資金などで用意する必要がある。3000万円の物件なら450万円を用意することに。
全期間固定型で低金利のフラット35を借りたいと思っていたけど、この450万円が用意できないという人もいるだろう。貯まるまで待つという選択肢もあるが、今のような超低金利で税制優遇の多いチャンスを逃すのも惜しいものだ。では、どういった対応策があるのだろうか?
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■窓口の金融機関による併せ融資でも対応可能
フラット35を断念して、全額民間金融機関の住宅ローンを借りるという選択肢はある。ただし、民間金融機関でフラット35と同程度の低金利な全期間固定型の住宅ローンを用意しているケースは多くない。したがって、変動金利型や10年までの固定期間選択型を借りるという可能性が高くなる。変動金利型や短期間の固定期間選択型の場合、返済途中で適用される金利が変わるため、返済額が増えたり、元金がなかなか減らないというリスクが考えられる。金利も返済額もずっと変わらない全期間固定型にこだわるなら、フラット35との併せ融資という選択肢がある。
フラット35は、提携している金融� �関が窓口となり、それぞれ独自に適用金利や手数料を設定している。こうした窓口となる金融機関の多くは、フラット35と自行の住宅ローンを同時に借りることができる「併せ融資」を用意している。そこで、フラット35で不足する分は、銀行などの住宅ローンを併せて借りるという方法が考えられる。早速こうしたニーズを取り込もうと、クレディセゾンが「フラット35PLUS」という併せ融資の新商品を2月16日に発表した。
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どの金融機関が併せ融資を提供しているかは、住宅金融支援機構のホームページの「金利情報」で検索できる各金融機関情報で確認が可能。金融機関によって、フラット35と併せて借りるローンの額を半分ずつにするなどの設定もできたり、ローンのタイプを選べたりできるので、自分の希望に合うものを探すとよいだろう。
ただし、併せ融資を利用するときには、2つのローンを借りることになるので、多くの場合はフラット35とは別に、窓口の金融機関の審査が行われ、手数料などが必要となってくる点に注意したい。
■親の援助も選択肢のひとつ
上記の選択肢の場合は、いずれにせよ「10割まで借りても返済できる」と金融機関が判断した場合に利用できるもの。誰でもが10割まで借りられるというわけではない。金融機関から借りられない場合、親に資金の余裕があれば、不足分を親に援助してもらうのも選択肢のひとつだ。今なら贈与税が非課税となる制度を利用できる。(贈与税の非課税制度の詳細は【今週の住活トピック】「贈与税の非課税枠を延長・拡充など、2012年度税制改正大綱まとまる」 参照)
最も望ましいのは、購入を決めた段階から家計を見直して、まずは自力で貯蓄を少しでも増やすこと。多額のローンを長期的に返済していくには、家計をコントロールできるようにしておきたい。そのうえで、不足分をカバーする対応策を考えるとよいだろう。
■フラット35の9割融資枠で不足する分は?
(1)10割まで借りる
・併せ融資を利用する
(窓口となる金融機関によって、条件が異なる)
(2)自己資金を増やす
・親からの贈与を利用する
(非課税制度活用すれば贈与税はゼロ)
・家計を見直して自己資金を増やす
(新築住宅の場合、契約してから引き渡しまでにボーナスを貯めるなども可能)
(独)住宅金融支援機構【フラット35】金利情報
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