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背景
DNS(ドメインネームシステム)は「com.」「.net.」「or.」を含む24のgTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)と、「.au(オーストラリア)」「.be.(ベルギー)」「.cn(中国)」といった約250のccTLDs (国別コードトップレベルドメイン)に分かれています。ccTLD はすべて国が所有していますが、gTDs LとDNS は ICANN (the Internet Corporation for Assigned Names & Numbers) インターネットのIP アドレス、ドメイン名、ポート番号などのアドレス資源を管理する非営利法人)によって管理されています。ICANN は1999 年に設立されて以来、DNS の管理を民間に開放し、競争を導入することを目指してきました。gTLDs の自由化を計画しているのもこのためです。これから12ヶ月間、企業、団体、個人など、誰もが gLTD のレジストリ運営に名乗りをあげることができます。現在、ほとんどの企業が.com のgLTD を使用していますが、今後はすべての大手企業が自社専用の gLTD を使うようになると ICANN は予想しています。
誰が申請しますか?
都市
バルセロナ、ベルリン、ロンドン、ニューヨーク、パリ、ローマ、シドニー、東京が取得の意思を表明しています。
地方自治体
ドイツのババリア地方からスコットランドまで、さまざまな地域社会や自治体、「ドット・アラブ」のようなIDNレジストリ(ASCII以外のスクリプト言語によるドメイン保有者)も申請するでしょう。
キーワードに投資する人々
インターネット分野に関心を寄せる投資家たちが競って、「.eco」「.green」「.family」「.movie」「.music」「.radio」「.shop」「.sport」「.web」などの言葉を含むドメイン名を獲得し、利益を得ようと狙っています。大手企業の一部も、人気のキーワードを含むドメイン名を取得して、業界内(および検索エンジンのヒット率)で優位に立つことを目指しています。
国際企業
キャノンは知的資産所有者として、真っ先に今回の公募に名乗りをあげました。
(詳細は下記URLをご参照ください。)www.canon.com/news/2010/mar16e.html
インターネット関連企業
会社の命運が、インターネットの発展にかかっている企業も応募してくるでしょう。フェイスブック、ツイッター、ユーチューブなどの企業が参入したら、若者たちの間で「.com」はあっという間に「過去のドメイン名」になるはずです。
IP アドレス所有者
外国に登録してあるキーワードや、その他の商品やサービスをめぐって第三者と日々競争している人たちも申請することでしょう。
ベンチャー企業家
革新的な流通モデルや、ロイヤリティ(忠誠心)および報酬を得るための新しい制度を求めている彼らも応募するはずです。
インターネット上の違反行為に悩まされている企業
情報や商品を、自社のものであることを明確に示しながら発信したい企業も名乗りを上げることでしょう。
不動産業者は、組み込む必要があります
gTLD 取得の利点は
安定性
第三者がレジストリの場合、ハッカーの攻撃や技術的な問題に弱いことがありますし、裁判所の命令をほとんど拒否することができません。自社がレジストリであれば、どこでも好きな場所で、自分たちの指示だけに従ってくれるチームに厳密に運営・管理してもらうことができます。
安全性
自社のgLTDに登録してもらいたい人、登録してもらいたくない人を自分で選び、競合相手や違反行為者を出入り禁止にすることができます。使用権の取得者(ライセンシー)やアフィリエートも自社で管理できます。プライベートブランド(自社専用)のgTLDなら、素性の分からない人を排除して安全性を保つことができますから、顧客やクライエントの信用を得やすくなります。
市場開発
自社のレジストリにドメインを設置したら、レジストラントに関する情報を好きなだけ入手することができます。ロイヤリティ(忠誠心)、独占流通権などと引き換えにドメインを無料で提供したり、メーリングリストを構築したり、自社でソーシャル・ネットワークを運営したりできますし、新たな収入源を得ることも可能です。
検索エンジンの優先順位確保
ウィジェットを購入したい人がインターネットで検索したとき、最も上位にくるサイトとは? 「.widgets(ドット・ウィジェット)」の文字が入ったドメイン名にかなうものはないでしょう。どのような最適化が行われていても、100%表示されます。
コスト削減
プライベートブランド(自社商標)のgTLDを所有していれば、ゆくゆくはビジネス目的ではない何千という批判的・防御的なドメイン登録者を監視する労力や、ブランドモニタリングを行う手間を省けるようになるでしょう。
gTLD を取得しなかった場合のリスクとは
永遠に文字列を除外される
自社のキー・タームを第三者に登録されてしまったら、検索エンジンから永遠に除外され、二度と戻れなくなります。レジストレーション・コードとは違い、他者が使用中のgTLDレジストリは購入することができません。
ビジネスチャンスを逃す
貴社が第1回の募集を見送り、競合他社が自社のgTLDを取得してしまったら、ライバルに先を越されてしまいます。追いつきたいと思っても、次のチャンスは2012年に予定されている第2回募集まで巡ってきません。申請と審査には少なくとも14ヶ月かかりますから、今回は見送って2012年に応募した場合、ブラウザにあなたのドメインが載るのは2014年になってしまいます。
2012年連邦税の還付は、かかる時間
しかしながら、著作権の侵害などの不法行為を行う者がトップレベルドメインで、貴社のキーマークを申請する危険はないに等しいでしょう。第一にそれをするには貴社とまったく同一の登録商標を持っていなければならないし、第二に費用が高すぎて簡単には申請できません。また、不法な申請があった場合は、世界知的所有権機関(WIPO)に異議申し立てを行い、1万ドル以上の費用を払えば阻止できますし、法廷で争うこともできます。
応募にかかる費用は
ICANN が求める申請料は18万5千ドルです。審査に合格し、レジストラとして承認された機関は、年会費2万5000ドル(四半期ごとに6250ドル)と、ドメイン数が5万件を超えた場合はドメイン1件につき年会費20セントの追加料金を支払います。また、レジストリ維持料3年分を保証する取消不能信用状を提出しなければなりません。支払い後に申請を取り消した場合は、70%を上限に返金されます。
公募の時期は
ICANN が新しいgTLD の公募を発表してから2年が経過しています。2010年6月20日から25日に開催予定のICANN ブリュッセル会議で申請規則、レジストリ運営契約、申請に関する質問、必須技術条件、異議申し立ての手順、知的資産保護のための手段などを網羅した募集要項の草案第4版が発表されることになっていますが、それまでは大きな動きはないでしょう。募集要項の最終版は2010年9月に発表される予定ですから、45日間の申請受付期間は2010年11月か、2011年2月に始まると思われます。申請の準備をする期間と、18万5千ドルの申請料と専門家から助言・指導を受けるのに必要な費用を確保する時間を考えると、今回の公募に名乗りを上げるかどうかを半年以内で決めていただく必要があります。
第1回募集に申し込む際に検討すべきこと
リソースを確認する
gLTD申請にはお金と手間と時間がかかり、貴社の商標の多くの面に影響が出てくる可能性があります。申請作業をこなすだけの余力はありますか?
プロパティの値を検索する方法
- バックエンドレジストリサービスの提供者はいますか? 自分たちの申請を後回しにしてでも、貴社の申請作業を手伝ってくれるパートナーを見つけることが重要です。
- 申請には手間がかかります。50の質問に答え、事業計画を作成し、非常に細かい技術書類を提出しなければならないうえ、16点満点の審査評点のうち、14点以上獲得しないと審査を通過できません。
- 貴社内のICANN のマーケティングについて知っている人に、ICANN の広報内容を教え、締め切り寸前でも応募することを勧めるかどうか聞いてみましょう。
- 貴社が申請を検討中の文字列の強みについて他者の意見を聞きましょう。
- IP保護-貴社のレジストリ名を保護することができますか?
- ICANN の契約はカリフォルニア州法に基づいています。このことについて問題はありませんか?ジェネリックターム(普通名称・一般名称)を申請し、反トラスト法に引っかかる可能性はありませんか?
- 貴社のレジストリを維持するために新しい手法を導入する考えはありますか?もしそうなら、どこを拠点にする予定ですか?
- ビジネスモデルについて―貴社ではクライエント、顧客、ライセンシー、代理店、ファン、一般市民にドメインを販売または無償で提供する予定ですか? 見返りに何を請求しますか? 取得等にかかった費用をどのように回収しますか?
- 他の応募者が貴社と同じ文字列を申請したせいで競合が生じたり、外部機関が貴社の申請に異議を申し立てたりした場合、どのように対処しますか?
- 審査に合格した他の応募者と貴社の選んだタームが重なり、競売が必要になった場合、どうしますか?
- ドメイン名の割り当てから権利保護まで、セカンドレベルドメインを運営するかどうか、WHOIS(フーイズ)にどれだけ情報を載せるかなど、貴社のレジストリに関する方針をまとめてみましょう。それらの方針を、貴社のレジストリの契約条件にどのように反映させればよいでしょうか?
- 新しいgTLDを自分で所有し運営するためには、具体的に何が必要ですか?貴社のメールアドレスやホームページを新しいgTDLに移したい場合、どこに動かすことができますか?それらを移すことで、どんな影響があるでしょうか?
新しいgTLD に申請後、貴社のドメイン戦略はどのように変わりますか
- DNS (ドメインネームシステム)のgTLDが24件から250件とか 500 件にまで増え
たら、貴社の商標をどのように保護しますか?増えた分のドメインすべてについて、登録を行うつもりですか? そうした場合、費用はどれだけかかるでしょう? - 権利所有者が「サンライズ(商標登録者優先)スキーム」を使って商標を確実に取得で
きるように、ICANN は最新の有効登録商標を収集し、ターム登録を望むレジストリが情報源として利用できるクリアリングハウス(情報センター)の設立を計画しています。このクリアリングハウスに貴社の商標を登録すれば、初期登録費用と更新料を払う必要はありますが、各レジストリに対して同じ情報を確認するために毎回費用を支払う必要はなくなります。 - URS(統一早期凍結システム)は、商標の悪用を防ぐ効果的な手段になるでしょうか?
UDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)より効率的で、費用もかからない手段として提案されたURSは、苦情の受付、申請24時間以内のドメイン停止、および登録期間とその後一年間の使用禁止処分を、それぞれ300ドルの手数料で行います。 - 申請後は、ドメイン名の監視が一層重要になりますが、IDN(国際化ドメイン名)gTLD
取得後は、どのように監視を行っていきますか?
私たちにできること
弊社は以下のモジュラーサービスをパッケージで提供します。
- 専門のコンサルタントが貴社のgTLD取得審査の合格可能性と、gTLDレジストリを運営した場合の影響に関する理解度を評価します。
- 審査に求められる基準を上回る回答の作成、ICANNのオンラインシステムを通した申請書類の提出、所定の申請料の支払いを含む申請作業を代行します。
- 厳選した技術者に委託し、インターネットの国際ルートに常時接続されたレジストリを運営するために必要な日常の管理業務を代行します。
- レジストリをあなたの社内で運営したい場合は、ICANNの基準に対応したレジストリ管理ソフトウェアの使用を許諾します。
- gTLD取得後、ICANNに対するコンプライアンスを行います。
概算費用
- 評価ワークショップの手数料とコンサルタント料 2万ドル(契約が成立したら5割お引きすることができます)、必要に応じて旅費と宿泊費を加算
- 申請手続きにかかる手数料 7万6千ドルから(最初に3万6千ドルを契約料として一括納入していただき、残りは申請作業の期間中、月割りでお支払いいただきます)
- プライベートブランドレジストリ(ドメインを市場で販売せず、社員やライセンシーのみに提供する自社専用レジストリ)の日常的な管理費用 月額3万ドルから
- オープンブランドレジストリ(ドメインを市場で販売するレジストリ)の日常的な管理費用(月額4万ドルより)とドメイン1件につき所定の料金(例:1ドメインごとに1ドル50セント、ドメイン数が増えると料金を減額)をいただきます。
- ICANN に対するコンプライアンス費用として月額2000ドル。この料金には、ICANNのレジストリ部会への出席代行も含まれます。
- 話し合いによって、弊社のソフトウェアの使用を許諾します。
(注:上記の金額は、ICANN の条件に従って変更されることがあります)
弊社ではお客様の申請が通らない可能性をできるだけ低くするために、最高レベルのサービスを提供したいと考えています。そのため今回、gTLDの申請をお手伝いさせていただくお客様の数を限定し、プライベートブランド(自社専用)レジストリ運営を希望する方を優先させていただくことにしました。
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