軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ) - 核兵器全般
今の核爆弾ってどれぐらいの威力があるんですか?
現役核爆弾、核弾頭は、アメリカで0.3キロトンから9メガトン、ロシアは100キロトンから20メガトンです。
現配備中ではこの20メガトンが最大でしょう。
最大の核爆弾は、1961年、旧ソ連がノバムゼリア実験場の上空4000mで爆発させた50メガトンの水爆です。
ただ、この爆弾は本来ウラニウムで作るべき外殻ケースを敢えて鉛で作って放射性降下物を減らしたもので、
まともに作れば100メガトンに達しただろうといわれています。
中国か北朝鮮から日本に向けて発射された核ミサイルを到達前にミサイルで破壊した場合、核汚染とかの心配はないのですか。
良く問題になる話です。まさにそのためにブースト段階撃破、つまり敵国内で上昇中に撃破することが望まれるわけです。
しかしブースト段階撃破に対してはアメリカの調査会が先日「技術的に多大な努力が必要であり、まだ現実的でない」と結論したところです。
ただ、核ミサイルを日本上空で仮に撃破したとして(終末時撃破なので技術的にこれも大変です)、
確かに核汚染は生じますが、起爆用プルトニウムが主な汚染源ですので、さほど(比較的)大した被害は生じないものと思われます。
核ってミサイルかなんかで吹っ飛ばされても核爆発しないよねぇ?付近一体が汚染されるかもしれないけど。
核弾頭をミサイルや爆弾で吹っ飛ばした場合、誘爆するのは起爆用の通常爆薬
までです。核物質はばらまかれますが、問題になるのは一段目のプルトニウムで、
二段目の核融合物質、三段目の劣化ウランの放射性は大したものではありません。
核爆発は精密に制御された何段にもわたる過程ですから、ちゃんとした起動なしには
発生しません。小型化のために追い込んだ設計になっていますから、一段目の原爆
だけですら、誘爆などで作動することは考えにくいのです。
核テロがが行われるとしたら最低何kmくらい離れていれば大丈夫でしょうか?
加害半径が小さいので有名な中性子爆弾で、1km程度と言われています。
中性子弾頭でない水爆は、小さくとも熱線、爆風が強く出ますから、通常はそれ以上でしょう。
従って、小型でも数キロメートル離れる必要があります。
1人で運搬できる核爆弾自体は、米ソともに開発し、所有していました。
小型化し、破壊力を必要最低限に抑えるために、水爆ではなく、単純な核分裂爆弾として作られています。
しかし、スーツケース爆弾として話に出る、60×40×20cmの核爆弾、というものが存在したかどうかは定かでありません。
また、存在したとしても、それがテロリストの手に渡った可能性は大変低いものと思われます。
そのような兵器はソ連/ロシアにとっても大変な脅威ですから。
最小の核分裂爆弾は、TNT換算10~20トン程度の爆発力に抑えることが理論的には可能であり、
事実、W-54デビークロケット弾頭は最小出力を10トン相当にセットすることが可能でした。
この場合、半径300mが放射線による致死範囲、400mが大変危険なレベルとなっているようです。
爆風、熱線による殺傷範囲は、10トンのTNTの爆発力相当と考えると、放射線による範囲と大体同じぐらいではないでしょうか。
地下核実験って、核爆発に伴う高熱や大量の核汚染物質をどうやって処理していたんですか?
処理してないから、カザフスタンで、白血病とか遺伝子異常とか悲惨な状況があらわれた。
地上核実験の最中に、ネバタで映画ロケやってた連中は、ものすごい高確率でガンに罹患した。筆頭は、ジョン・ウェイン(肺ガン)
一発で地球が消滅するほど強力な核爆弾って現実に作れるの?
核爆弾では無理かと思います。
原理的には可能かもしれませんが、核融合反応に必要な反応物質の量が
足りなすぎます。たぶん三桁から四桁は不足でしょう。
航空爆弾搭載できれば戦後の機体なら大抵核兵器は運用できるのでしょうか?
アメリカに限って言えば60年代頃まで全面核戦争になった時に装備をフル活用する
ために写真偵察機まで核爆撃ミッションが可能にして、訓練もしていた。
通常装備も拡充して核を使わない戦争にも柔軟に対応しようと考え直したので、
爆装可能≠核爆弾装備可能となった。
いわゆるアトミックソルジャーが存在した事が疑問です。
Wikiに掲載されているクロスロード作戦の項目では関わった人員が必要以上の放射能を浴びないよう
慎重な配慮がされていたと説明されてますが、米海軍と陸軍では放射能に対する考え方が違っていたのでしょうか?
アトミックソルジャーは広島での放射能障害の実態が全世界に浸透するまでの、
対東側の戦術ドクトリンとしての試行錯誤の中で生まれたものです
放射線被爆による重篤な障害が認知される頃には中止されています
当時は開発に携わった一部の学者がその危険性について認識しておりましたが
軍中枢を始め一般には原爆の威力についても「すげぇ威力の爆弾」という認識がそれまでの常識でしたので
当時としては別段異常な対応ではありません。
(362:197:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)
アメリカとソ連は何故地球を何百回も滅ぼせるほどの核兵器を作ったのでしょうか?せいぜい2,3回滅ぼせる分あれば十分だったと思います。
稼働率の問題と、相手の先制攻撃を喰らっても報復攻撃できるようにするためってのもあるでしょう。
どちらか一方の弾頭数が極端に少ない状態だと「ひょっとすると先制攻撃で息の根を止められるかも(ニヤリ」というヴァカが現れかねませんから。
MADを調べればその辺のことは分かると思います。
ひとつは地球を滅ぼすために作ったのではないからです。さまざまな状況下の戦場で、限定用途を含んで、
さまざまに使うことを考えて作られたため、多種多数の核兵器が作られ、合計すると無用に多いという事情です。
また、ひとつの運搬方法が戦闘時の事情によって無効になっても、必ず100%の破壊力が発揮できるようにするため、
ミサイル用、航空爆弾用、潜水艦用など、何通りもフルセットでそろえる必要があります。
さらに発射ボタンを押したミサイルすべてが目標上で爆発するとは限らないため、ここでも保険をかけて何倍かの数を持つ必要があります。
さらに、旧式化した弾頭にしても、バラすのは費用と時間がかかりますから、何となく在庫、という状況もあるでしょう。
まあ、これだけで必要量の数十倍にはなると思います。また、核兵器は更新もされていきますから、作った量の延べは大きなものになるでしょう。
熱線の温度ってどれくらいなんでしょうか?
「反応温度」であれば、核分裂で数百万度、核融合で数千万度。
1MTの核弾頭が上空5000m付近で爆発した場合、爆心直下は3000~4000度。
到達する熱戦の温度は、爆心からの距離の2乗に比例して高く、当然核出力
が大きいものほど熱戦の到達範囲は広くなります。
臨界前実験ってなんですか?
原爆を核爆発寸前の核分裂状態にする実験です。爆発しないから国際法違反じゃないとアメリカとロシアとフランスは主張。
通常の原発も核関連施設になるのですか?
常の原発も核関連施設かと言うと答えはYesです。
簡単に言うとウラン235を燃やすと、燃えかすが出来ます。
この燃えかすを加工するとプルトニウムが出来ます。
これを使えば、核爆弾が出来るわけです。
日本の原発にも査察が入って、転用に目を光らせていますよ。
核弾頭を小さくして拳銃の弾頭に使えないんですか?
ミニ核として実用できそうなのはカリフォルニウムでしょうが、Cf-251の
cross scatterが4barn、cross fissionが2.5barn、分裂ごとに約4個の中性子を
放出するとして、臨界質量に達する球体は直径3cm弱、重量約2kgとなります。
爆縮で圧縮すればもっと数分の一の質量で急激な連鎖反応を起こしますが、爆縮
装置の方が大きくなって意味ないでしょう。ただ、超高速弾で弾着時に十分な
圧縮が得られるようにすれば、20mm口径ぐらいのピストル(レールガン?)で
核爆発ってのは否定できない(てのが限界だな)と思います。もちろん、撃った
腕は反動で吹っ飛んでますが。ついでに標的もある程度硬くないと不発でしょうが。
えー、カルフォニウムという半減期30分ほどの核物質がありまして、70年代初めにアメリカの
学者がこれを使ってライフルから発射できる核弾頭の構想を発表したことがあります
実用性皆無ですが、あまりの面白さに一時、SFの小道具として大流行しました
アメリカの核兵器事故について
ちょっと昔、水爆を数個積載したB-52がアメリカ国内で墜落して水爆内の火薬が爆発したものの、
核分裂は起きなくてなんとか助かったけど、放射能が広範囲に飛散して放射線を放ったって話は本当ですか?
ちょっと前というか、40年近く前にグリーンランドでそんな事故が起きました。
B-52だとあとは40年以上前のスペインの事故ぐらい。
高速増殖炉によって生産されたプルトニウムを軍事転用することは可能ですか?
- そのままぶちまけるのなら可能。
兵器級プルトニュームにするなら、再処理がさらに必要です。
- 高遠増殖炉の使用済み燃料は、東海村や六ヶ所村の再処理工場で処理すれば兵器級のプルトニウム239を生産できます。
米国ではプルトニウムの品質をプルトニウム240の含有比率で区分して、7%以下のものを「兵器級」、18%以上のものを「原子炉級」としている。
プルトニウム240の割合が多いと核爆弾が「早発」になる可能性が高く、アメリカの核兵器はプルトニウム239の濃縮度96%以上のものを使ってると言われます。
日本の高速炉『もんじゅ』の場合プルトニウム239の濃縮度は97.6%で、『常陽』では99.4%だから、兵器級としても高品質。
ちなみに『もんじゅ』がフル稼働すれば、一年でおよそ核爆弾30発分のプルトニウム239が作れます。
(軍事板)
日本が核武装することは可能ですか?
日本は政治家が「核武装を議論すべき」と言っただけで左寄りのメディアや政党から集中砲火を浴びる。
非核三原則に「議論させない」を加えた非核四原則であるとも言われる状況なので非常に困難なのが実情。
もし国内の政治状況が一変して核武装が国民のコンセンサスを得たと仮定すれば、外交的にはアメリカの「承認」か「暗黙の了解」があれば可能。
NPTを脱退しても国連安保理による制裁決議案をアメリカの拒否権で破棄できるから。
アメリカでは中国脅威論の高まりからネオコンの一部やマケイン大統領候補が日本の核武装を承認していると言われる。ただし今のところは少数派。
(軍事板)
もし日本が核武装するとしたらどれぐらいの費用と期間がかかりますか?
- 伊藤貫の試算によれば核弾頭(原爆)付き巡航ミサイル200~300基と、専用の駆逐艦及び潜水艦約30隻の建設と
運用にかかる軍事予算は年間1兆円となっている。日本の核開発の経費を具体的に試算したのは今のところ伊藤貫だけ。
参考までにイギリス、フランスが核戦力の運用に投じている費用は(購買力平価換算で)年間4000~6000億円。
ただしこれには初期の研究開発費は含まれていない。
- 以前アメリカのメディアで日本は2ヶ月程度で原爆の開発が可能と報道された。
ただし初期型の原爆は1~2トンの重量になるはずで核戦力としての運用は難しい。
戦力化するには弾頭の小型化と、運搬手段である原潜、巡航ミサイル又は弾道ミサイルを並行して開発することが必要。
巡航ミサイルについては日本は関連技術を全て持っているので数年で開発可能。
また参考までにアメリカは世界初のSSBNジョージ・ワシントン級とポラリスミサイルを半世紀前に4年少しで開発している。
一番難易度が高いと思われるのは核弾頭の小型化で、これには複数回の核実験が必要とされる。
核実験は日本の場合本土から離れた無人島でやるしかないが、フランスのムルロアでの実験の時のようにグリーンピースみたいな
団体が身体をはって阻止しようとするのは必死。ちなみにフランスはグリーンピースを強制排除しようとして船の爆破工作を行って
ニュージーランドとの国際問題に発展した(虹の戦士号爆破事件)
このような問題を避けるためNPT非加盟国のインドやイスラエルから核弾頭の技術を購入するという方法もあるが。
いずれにせよ核兵器の実戦配備は政府が開発を決定してから最短でも4~5年という所だろう。
(軍事板)
技術レベルという意味では原子力発電所は核分裂を制御しなければならず、
いわゆる核爆弾よりは難しいといわれています。
よって国民の同意が得られるなら可。
「核の傘」とよく言われますが、実際に日本が中国やロシアから核攻撃を受けたらアメリカは核で反撃するんですか?
- 核の傘なんてのが実際にあるならフランスもイスラエルも核武装してない。
- 冷戦時代のソ連に対してはあったでしょう。しかし現在の中国に対しては無いかと。
中国は外貨保有高が既に世界一で対米貿易額も日本を抜いています。米国にとって中国は旧ソ連と違い共存しなければならない相手であって、
もし日本が核攻撃を受けたからといって核で中国経済を壊滅させるようなことは出来ませんし、また中国の核による反撃を受けるリスクを取る
ことも出来ないでしょう。日米安保はもちろん発動されますがトマホークやB-2などで中国の軍事基地を攻撃するだけかと。
- 核の傘、正確には「拡大抑止」と呼ばれるものは冷戦時代から信憑性に議論があり、退任後のキッシンジャーなどは明確に否定してる。
日本が核攻撃を受けたからといってアメリカが核で中国やロシアを攻撃なんてありえないと考えていい。
しかし「拡大抑止」というのが全く無いというわけではない。アメリカは世界最強の軍事大国であり、通常戦力だけでも中国やロシアの
体制を崩壊させるだけの能力がある。そのアメリカの軍事力の中核が核戦力だから、ある意味で日本はアメリカの「核」に守られてるわけだ。
- 抑止力は存在すると公言している以上必ず存在する。
抑止力を公言している以上、核攻撃に対する何らかの軍事的アクションを起こさないと
同盟国どころか自国の抑止力自体がブラフをに聞こえ、以降相手のさらなる攻撃を助長することとなりかねない。
ではここでの軍事的アクションとは何ですかと言われるその線引きは難しい。それはドコがどれくらいやられたかの被害規模、経緯によっても違うだろう。
(速やかなるアクションで相手をけん制し核戦争に発展する恐れを未然に防ぐ目的から、
合衆国内部では最高の軍事機密としてある程度具体的なプランがあるような気はする。もちろん大統領がgoを出さないと発動しないよ)
中国やロシアによって東京が核攻撃をされたからと言って中国首都北京、ロシア首都モスクワを核攻撃するかと言われるとそれは絶対に期待しないほうがいい。
(両者がヒステリックになり、自国すらを巻き込む核戦争の事態にエスカレートさせるだけだから)
もしも現実的に報復の核攻撃をするなら、核ミサイルを放ったミサイルサイロ(ミサイル基地)もしくはそれに準じる軍事施設に対して速やかに行われると思われる。
(もちろん通常戦力のみの報復も考えられるよ。個人的で稚拙な見解だけど、どっちらにせよ開戦だから、初期段階で
合衆国は如何なる軍事的手段も辞さないと言うシグナルを目的が明確な報復の一発でしっかりお見舞いしておいた方が後々のためにいいと思うけど)
(軍事板)
現代戦で戦術核をマジでつかう事を想定して準備している国家はあるのでしょうか?
- 防衛庁の幕僚だった人物の著書によれば核を持ってない国は核保有国と交戦する際、
通常戦力による戦闘でも対核戦術というのを強要されるため前者が圧倒的に不利になるのだそうだ。
- あるからこそ、戦術核を持ち、あるいは出力を可変にしてるわけです。( B61など)
でないと全面核戦争か通常戦争かという選択になりかねず、そうなると核が大変使い辛い。
もちろん、核を使用するのは最後の選択ではありますが、その最後の選択の中に、さらに一拠点にのみ限定的に使用する、
といった選択肢があると、例えば相手の生物兵器工場とか、地下司令部とかだけに使う、という可能性ができます。
(軍事板)
核兵器に使うプルトニウムの球は直径何ミリの大きさまで出来るのですか?
の「Minimum Size」のところに詳細があるとおり、完成品弾頭としては直径25cm程度までいける。
臨界量としての球形プルトニウムコアの最小サイズであれば、4kgがアルファ相に移行した状態として
直径5cm程度となる。もっとも、このまわりにベリリウムのけっこう厚い層(10cmとか)が必要になる。
1kgのプルトニウムでも特殊なデザインの使用で臨界に持って行ける(効率は落ちても)可能性がある。
ただし、この場合は球形にはならない。
核保有国はおしなべて「死者の手」みたいな司令部が壊滅しても自動的に核攻撃を行うシステムを持っているのでしょうか?
当然国家機密だが、SSBN(戦略原潜)保有国は持ってると想定されてる。
SSBNは定期的にVLF(超長波)の到達可能深度まで浮上して司令部と連絡を取っているが、一定以上の連絡途絶が確認されれば
司令部が攻撃を受けて全滅したと判断され、艦長と幹部の判断でミサイルの発射が許可されているといわれている。
(初心者スレ479、一部修正)
「自動報復システム」とはどのようなものなのでしょうか?
この間のテロのような事態でペンタゴンやホワイトハウスが消滅してしまったら勝手にハルマゲドンを始めてしまうような融通が利かないシステムなのでしょうか。
米本土が大規模に核攻撃を受けた際に、各国への報復マニュアルは存在したが、自立したシステムが
自動的に判断するような「自動報復システム」なるものは存在してない。
旧ソ連崩壊後、CIS軍首脳が「旧ソ連には自動報復システムがあった」と言明しております
現在のロシアも保有しているのかどうかについては語っておりませんが、かなり高い確率で
引き継いでいると考えるべきでしょう
核シェルターって効果あるの?
直撃すりゃ死ぬよ
核でもっとも殺傷半径が大きいのは熱線であり、これは遮蔽内に入れば逃れることができる。
次は爆圧だが、これもシェルターに入ることである程度まで助かる。
さらに、放射性降下物による周囲の汚染は急速に(7の法則)減衰するから、
数日間シェルター内に籠もっていれば生存確率は格段に大きくなる。
直撃(放射線による致死半径、あるいは爆圧が特に強い部分)でやられる範囲は狭いから、
シェルターを使用することで生存者を何十倍、何百倍も増やすことができる。
ついこないだまで、広島の爆心地の直下に居た人が、生きてたよ。
その人が居たのが、学校か何かの地下室だった。
民間防衛によれば、ある都市が警告なしで核攻撃を受けた場合、65%が死傷しますが、全員が避難所にいれば死傷者は10%に留められると見積もっています。
そりゃ、シェルターから至近距離で核が爆発したら助からない。
でも、空中爆発だったり(都市攻撃用の核はていていこれ)、着弾点から少し離れていれば、シェルターは爆風や熱線を完全に防いでくれる。
爆発時に発生する一次放射線も、ある程度防いでくれます。
民間防衛によれば、1mのコンクリートで100分の一に、1mの土では150分の一に、放射線を低減するそうです。
また二次放射線(爆発によって生じた放射性降下物など)も、シェルター内に閉じこもっていれば、その大半をやり過ごすことが可能です。
同じく民間防衛によれば、1mのコンクリで10000分の一に、1mの土では5000分の一に、二次放射線を弱めてくれえるそうです。
核シェルターをつくろうと思っているんですが、何メートルぐらい掘ればいいんでしょうか?
核シェルターは専門の業者があるぞ。
織部精機製作所ってところで1000万円から作ってくれる
自衛隊で核兵器保有の研究はやってますか?
政府がするなと言ってます
(自衛隊板初質スレ12:88)
実際のところ、国家による核武装って意味あるんですか?現在の核に対する国際的な見解において、核って使用できる余地なくないですか?
ないよ。
ただし、「うちの国と全面戦争にでもなったら核を使わざるをえない」とちらつかせて、
相手の攻撃の意図を牽制する効果はあるし、
特に発展途上国においては、自国の技術を示すステータスシンボルとしての意味もある。
核兵器は、通常使用されることを前提に評価される通常兵器とはまったく別物と考えていい。
(自衛隊板初質スレ1:242)
核爆発の動画などを見ると、爆発してる横で何本もの縦スジ状の煙が見えるものがあるんですけど、何でしょうか?
↑例えば25秒付近の画面中央部の数本の縦スジ
核爆発時の衝撃波・大気の動きを可視化し記録する為の、観測ロケットの排気煙です。
当初は気球を上げて、そこから伸ばしたワイヤーを撮影して観測したそうですが、
1952年4月1日の"Tumbler-Snapper"実験からロケットの噴煙を観測するようになりました。
写真はその時のもの。
(514:769,名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
アーガス計画ってなんでしょうか?
語感から、旧ソ連のレゲンダシステムみたいな全地球的な何かの様な気もするんですが。
成層圏でわざと核爆発を起こして放射線の層を作ることで
飛来する核兵器の弾頭を不発にしようという防空計画
放射線を核弾頭に浴びせる事でEMPと同様の効果を狙ったと言う理解でOKですか?
通過する核弾頭のアンコを放射線で変質させて爆発しないようにしようという、
どうしようもなくダイナミックかつマッドな計画です。
核兵器が宇宙空間で使用された場合、どのような事態が起こるのでしょうか?
また、これに関連する資料があったら教えていただきたい
大気がないので衝撃はや爆風等の影響はたいしたことはない。
輻射線や放射線の影響は距離による。
一番効力を発するのは電磁パルス(EMP)で、おそらく広範囲のシールドされていない人工衛星がオシャカになる。
また低軌道ならば地表にも影響が及び大規模な通信障害や電力・通信などの停電、途絶をもたらす可能性がある。
実際に1962年にハワイで高度400kmでの水爆の高高度爆発実験を行ったところ、オアフ島などで大規模な停電がおきるという事件が発生している。
宇宙空間に核兵器を配備する計画というのはあったんでしょうか?
衛星軌道に核兵器を上げるということはいつでも好きな場所を攻撃できるということで、守る側にとっては悪夢だった。
スプートニクの打ち上げをアメリカが脅威と受け止めたのも、上記の手段をソ連が獲得したため。
そのため1966年に宇宙条約が締結され、宇宙に核を上げることが禁止された。
しかしその後も、核弾頭を一旦衛星軌道に乗せて地球を一周しないうちに再突入させる部分軌道爆撃システム(FOBS)というのを
1960年代にソ連が開発していた。
これは宇宙条約を回避するための手段だったが、米ソ間の第二次戦略兵器制限交渉での合意に基き廃止されている。
核物質に使われるウランはプルトニウムのように合金にしたりメッキ処理が行われたりしたんでしょうか
プルトニウムは合金にします。相(デルタ相)の安定化が主な理由、加工の容易さなども考慮したもので、
ガリウムをはじめとしてモル比で3%程度混入されていると言われています。
またウラニウムは同位体の合金と呼べば呼べるわけで、実際Oralloy、つまりOak Ridge合金というコードネームが
使用されていました。欺瞞のためもありますが、合金でもあったわけです。
しかし、他の元素をわざと混入したいわゆる合金という意味では、ウラニウムの場合には使用されていないと思います。
気になったので定番サイトで確認してみましたが、やはりウラニウムについては合金、メッキともに
なされなかったようです。プルトニウムについても詳細がありますのでご一読下さい。
ttp://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq8.html
核兵器は自国領内に殺到した膨大な敵勢力を、「自国内」で使われるケースは考えられないのでしょうか?
冷戦時代のNATOの戦略の一つがそれだったりします。
要は西ドイツの中で殺到するソ連やWTOの戦車群に対し、核兵器を使用して足留めすると言うものでした。
(342:眠い人 ◆gQikaJHtf2)
広島長崎に落ちた「原子爆弾」と核爆弾って違うもの?
核爆弾ってのは、核分裂や核融合などの原子核反応で放出されるエネルギーを利用した爆弾のこと。
原子爆弾や水素爆弾、中性子爆弾なんかを総称して「核爆弾」と呼ぶと考えればいい。
ちなみにミサイルに積まれた場合は「核爆弾」ではなく「核弾頭」と呼ばれることが多い。
(自衛隊板初質スレ89:290)
核兵器使った後の土地って住めるんですか?広島や長崎は見事に復興してるわけですが。
使用された兵器の種類、規模、爆発形態(地上か空中か海中か)などによるし、
どこまでを「住める」とするか(自然放射線の地域差レベルまで落ちればよいのか、など)にもよります。
強い放射線を放つ放射性降下物は早期に崩壊しますから、長時間経過後にはゆっくり崩壊する、
放射性の弱い物質しか残存せず、それも水で流れたり地中深くに潜ったりするので、
よほどのことがない限り「住む」のに問題になることはありません。
わざと汚染を残すよう作られたコバルト爆弾でも、計算上10年とかで居住可能だったとうろ覚え。
ただし、爆弾がなかった場合と比較すると、年間10万人あたりの癌発生率が何人増える、とかはありそう。
放射性降下物などによる後期のトラブルのほとんどは、残存放射能ではなく、放射線の影響を受けやすい時期
(30才以下)に被曝したことによる白内障やガンの発症率増加です。
放射性ヨウ素の半減期は8日、ストロンチウムで40日であり、残存放射能は時間と共に減少しますから、
これらについては数十年経過後も有害なほどの汚染が残っていることは考えにくいのです。
放射性降下物の中でセシウムは半減期が30年と長いのですが、カリウムと相似した化学的性質を持っているため、
外部に豊富に存在するカリウムによって薄められ、ただちに健康被害にはつながらないと考えられます。
ただし、降水量が少ないなどの理由でセシウムが土壌中に長く留まった場合、
農作物や牧草(→牛乳)などによって濃縮されて摂取されるおそれがあります。
このため、非常に濃厚な汚染が生じた場合、数十年は自由に使えない土地(上に住むだけならOK)
になる可能性はあります。
冷戦期の米ソの戦時用核攻撃目標などを教えてください
うちにある核関係の文献では、米の核攻撃目標は第1にソ連と東欧/中国のICBM/IRBMサイロ、
ついでモスクワを筆頭にしたソ連の主要都市、最後に港湾などとなっている
ソ連側の目標については余り記載がないが、基本的に米の核攻撃に対し反撃するという
戦略方針だったので、欧州方面の軍事基地が主目標だったらしい(米の第1撃で大都市
攻撃能力は不能になると判断。戦争が継続すればSLBMで攻撃→地球壊滅となる)
なお、80年代までの技術では、ミサイル弾頭に生物兵器を積んでも散布が不可能なため
有効ではないという見方が有力だった
で、冷戦時代のソ連の軍事/外交の基本は「何があっても米との直接対決と全面核戦争は
避ける」つーもんだった
大祖国戦争の傷跡は深く、ソ連指導者は自分たちの権益を維持する意味でも、平和を希求
していたからね
今の中国の基本戦略に近い
米軍の核爆弾の一覧表
『核ボタン』なるものですが、本当に米露の大統領がポチッと押すと、それだけで核ミサイルが飛んでいくようなボタンがあるんですか?
細かいプロセスは機密のベールに覆われてますので、
プロセスのどっかにボタンがある可能性も否定できませんが、
最高指導者がするのは核兵器の指揮に関する装置をどうにかして活性化するとからしく
そのための装置は「鍵」ではないかといわれています。
紛失していたのは、核攻撃を命令する際に使用する暗証番号の書かれたカードとみられる。
ブッシュ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたフラン・タウンゼント氏は、
核攻撃の実行には多層的手順が定められており、
仮に第三者がカードを入手しても核攻撃を実行させるのは困難だと述べている。
日本のような専守防衛を原則としている国は核兵器さえ持っていれば、通常戦力が皆無でも戦略目標は十分に達成出来ますよね?
第二次世界大戦直後に、核戦力と核戦力を自在に行使しえる制空権さえあれば
他はいらないという考えがありました。
米国だと空軍の爆撃機で核爆弾を運搬して落とせればということで、海軍や陸軍は
その意義を確立する必要に迫られます。それで、ミサイル開発に傾注したり、歩兵部隊でも
核戦争下で生き延びられるようペントミック部隊を編み出すなどしています。
実際には既に指摘されている通り、圧倒的な核戦力を有する米国相手に戦う国は
いたのでした。例えば朝鮮戦争がそうですし、中国の国共内戦にしても大まかにいえばそうです。
この大まかと言うのは随分乱暴な丸め方なんですが。それにインドシナ戦争にしてもそうだと
いえるでしょう。アメリカはフランスを随分支援しています。
核弾頭を施設に直撃させることってありますか?また直撃に耐えられるようにはどうすればいいですか
敵のICBMサイロや防空司令部に対する核攻撃は直撃ねらいです。
サイロに対して効率的なのは直上の空中で爆発させて圧力を加えること。
対抗手段として、ミサイルハッチや出入り口などに耐圧性を持たせて、
圧が加わっても破壊しない、作動不能にならないように作ります。
地中の司令部などに対しては地中に貫通してから起爆させること。
衝撃、震動で破壊するのが目的ですから、司令部全体を緩衝装置に載せて
震動を緩和します。
全面核戦争が起こった時のマニュアルで「撃ち合いが終わったあと」の手順については明確にされているのでしょうか?
「北斗の拳」みたいに無法地帯になるだけですか?
核戦争の脅威が叫ばれていた1950年代米国では、警察が、その警察が駄目な場合は、郵便局が
中心になって政府との連絡を取ったり、国民の保護に当たったりすると言うマニュアルが整備され
ていた様に記憶しています。
他の核保有国も多かれ少なかれ、その辺の対応マニュアルはあるでしょうが、日本は多分未だ無い
でしょうね。
(322:眠い人 ◆gQikaJHtf2)
核爆弾や核弾頭の種類などを詳しく解説したサイト(wikipedia以外で)ってあるでしょうか?
(614:system ◆systemVXQ2)
核兵器って何万発もあると思うんですが、今まで誤爆が一度もなかったってどうしてなんでしょうか?
万が一でも起爆したら、核のパイ投げが始まるのが分かりきっていたからみんな気をつけてた。
ちなみに安全装置は6重であるとか何とか聞いた事がある気がする。
核兵器は起爆させることが難しい爆弾なので、
一部のパーツが勝手に発火しても、せいぜい核物質がばらまかれる程度で終わる。
また、起爆用原爆の中に中性子吸収物質を挿入してあり、これを抜かないとどうやっても起爆しないとか、
かなりやばいものだと核物質そのものを使用までは入れないとか、いろいろ工夫してある。
爆薬自体も低感度爆薬が早くから使われており、火災にあっても簡単には爆発しないし、
仮に誘爆しても、きちんと同期しないから核爆発にはなかなか至らない。
混合コアってMOXみたいに核物質混ぜたモノなの?
あるいは物理的に二種類離しておいて(接触させて?)爆縮させて合体(浮遊式コアのように)させるモノのことなんでしょうか?
に説明がありました。比較的安価なU-235と、高価なPu-239やU-233とU-235を併用する方法のようです。
ともにU-235より効率的な連鎖反応を生み、したがって軽量小型化が可能なものの、高価であること、
Pu-239では自発中性子放出(による早発の危険性)が、U-233ではγ線放出(による健康被害)が多いため、
U-235との混用でその欠点をカバーできることが利点のようです。ウランからプルトニウムへの転換期に
米では軍用クラスウランが過剰になったことも大きな要因のようです。
使用方法としては分裂時の中性子放出が多い(連鎖反応を起こしやすい)Pu-239あるいはU-233を中心部に置き、
周りにU-235を置く配置が効率的なようです。配合率はその時の在庫や価格によって左右されるとのこと。
浮遊コアであれば中央をPu-239やU-233で作る、材料が少なければ中央のピットの中心部だけ使う、
というような割り振りをしたのではないでしょうか。軽量の核融合爆弾が実用化されてから、
これらのデザインは兵器庫から姿を消した、とあります。最初のComosite core爆弾のテストは
「X-Ray」のようです。
ブーストが主流になる過渡期のものとして捉えたほうが良さそうですね
この時期の核爆弾は水爆がまだ実験装置の段階であり、ブースト原爆にようやく実用化の
光が見えてきた状態です。したがって、いかに原爆の威力を強化するかにも大きな開発努力が
注がれていました。一つの方向がcomposite coreに見られる高効率化であり、もう一つがIvy Kingのように
円筒状コアによって、通常の臨界質量を超えて大型化する方法でした。
しかしステージ式乾式水爆が実用化され、その産物である高エネルギー中性子によってU238の核分裂が
可能になると、安価軽量に大出力が得られるようになり、ブースト併用と相まって高価な核分裂物質を多用したり
複数の核分裂物質を製造、管理、加工したりする必要はなくなってしまったわけです。
逆に、まだそのレベルでない核保有国にとって、compsite coreは二種の核物質さえなんとか入手できれば
高効率化によってミサイルに搭載可能な核弾頭を作る手段となり得るわけで、そのあたりで
情報が制限され続けているのではないかと思っています。これまた憶測で申し訳ありませんが。
地下核実験の際、核爆発装置を収めたトンネルは、コンクリートを充填して閉鎖するのでしょうか?
トンネル内壁はコンクリートで補強されてるので、土を詰めただけではトンネル坑口方向は脆弱だと思うのですが…
土砂、コンクリートなどで閉鎖します。それでも完全な閉鎖は至難であり、
北朝鮮の場合、爆発力がお笑いであったにもかかわらず、検出された放射性物質から
プルトニウム爆弾であろうという話が出ているのは、閉鎖不全による漏出があったからと
考えられています。閉鎖が完全でも放射性キセノンなどのガスの漏出はほとんど不可避ですが、
それだけでは爆弾の種類までは判別困難だからです。
原子力潜水艦のような核動力は「核兵器」に含まれるんでしょうか?
それは解釈やその国の情勢次第で変わる政治的な区分と思ってください。
昔の日本では核兵器であると言う世論が一般的でした。
老朽か甚だしいキティホークがいつまでも現役だったのは、その世論に配慮してのものです。
しかし今の日本では原潜が日常的に入港しています。問題にしてるのは一部左翼団体だけです。
また今度、横須賀に前進配備されるジョージ・ワシントンも核動力の空母です。
よって現行の政府の解釈では核兵器にあらずと言う事です。
相手からの先制核攻撃は自国の核を狙ってくるのですか?
電離層のあたりで核爆発させれば半径数百キロの範囲で電子機器が全て死ぬから
実際は先制した方が勝つと言われてる。
ロシアが真空管でそれに対応していたのは今は昔。
維持コストの問題でほとんど電子チップになってしまったしな。
(戦争板初質スレ3:187)
核兵器には当然EMP対策がされているので電子機器が破壊されて使用不能になることはないです。
弱小の核保有国相手ならともかく、先制攻撃で勝てません。
以下のサイトを参照下さい。
核ミサイルを大量に所持すれば、それが他国に対しての大きな抑止力になるから、通常兵器は削減できるんでしょうか?
一般論ですが、削減はできません。
キッシンジャーによれば、彼は核兵器の登場にもかかわらず、
北部インドシナの喪失やスエズ危機を防げなかったことに着目し、
「特定の政治目的のため・・・・・相手の意思を押しつぶすのではなく、影響を及ぼし、
課せられる条件で抵抗を続けるより魅力的であると思わせ、特定の目的を達成せんとする」
"限定戦争"には、いまだに軍事力が必要だとされる。
(『軍事学入門』より。一部改変)。
と唱えました。そういうことです。
最近のビルだと核爆発の爆風による被害は少ないでしょうか?
都市のオフィスだと、最近のビルは省エネの為硝子を多用しているのが多いので
爆風による被害のほうは昔よりもひどくなるのではと思っている。
建築基準法での標準風速が東京23区で34m/s
猛烈な台風で風速54m/s以上
最近のビルでは風速100m/sに耐えられると言うが
広島原爆での爆風は爆心地より1.8km地点で72m/sから200m/s
戦争後の復旧は建物がしっかり残っているので早いかもしれないが
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